デクレッシェンド


繁忙期というやつはなかなかスカーンと終わってくれない。

ショートだのカットだのの仕事をメインにしてると、
「よっしゃー終わったあああ!」という感覚はいまいち希薄だ。
でかい山を超えた後に、
細かいのや急ぎでないのやらがぱらぱらと控えていて徐々に手すきになってゆく。
嵐がいきなり凪になるわけではない。
馬車馬が犬そりの犬になり人力車の車夫になり牛車の牛になり、
次第に歩を緩めて立ち止まる。
デクレッシェンドである。
正確には「次第にゆっくり」はリタルダンドか。
忙しさ的デクレッシェンド。

土曜は予定の作業終了後にスケジュール調整の打ち合わせ。
まだ気を緩める訳にはゆかないがだいぶ無理のない形になった。

その足で本屋を覗き、出版流通業界にちょっと貢献する。
本日の収穫。

『ワンダーJAPAN(3)』三才ブックス
『姉ちゃんの詩集』サマー/講談社
『げんしけん(9)』木尾士目/講談社
『もやしもん(4)通常版』石川雅之/講談社

おお、四分の三が講談社じゃないか。貢いどるなあ。

姉詩集はネットで一通り読んだが、
こうしてタテ組み書籍の体裁になってみると予想以上の文学臭が漂う。
奔放な語彙が自在に行間を踊るさまに、
なんとなくR.D.レイン『好き好き大好き』を連想してしまった。

ネット上の「祭」は本来、
端倪すべからざる住人たちのツッコミを抜いては成立しない。
したがって出版化にあたっては、
掲示板の過去ログ抜粋という形を取らざるを得ない。
そんなものはウェブで見れば済む話だ。
ツッコミ対象であったはずの姉ちゃんの詩だけを羅列し、
なお鑑賞に堪えうる作品となった本作はレアケースである。
これは純粋に彼女の発する言葉の力であろう。
すげえよ姉ちゃん。
未来はもっとペルソナさ。

強いて文句をつけるなら、
吉田戦車とピエール瀧の跋文は本文中に入れないで欲しかった。
せめてオビかあるいは書評誌に掲載されるべきだったと思う。
むろん人選や彼らの文章に問題があるわけではない。
敢えて住人のレス抜いたのに、
他の人のエールを混入させちゃいかんのじゃないかというレベルの話。

まあ一部の友人方はご承知のように、
あたしゃこの手の言語脳の持ち主に滅法弱いのですよ。
へへへ。

げんしけん完結。
モラトリアムの延長を暗示しつつどこか清涼感を漂わせる幕引きっぷりは、
本作にむやみにふさわしい終わり方だと思った。
斑目ラブ。
そして木尾先生お疲れ様。

問題はもやしもんが2巻の途中までしか読み進んでない点で。
思い切って先に4巻を読んでしまうか、
3巻を読み終わる頃に4巻が行方不明になっているか、
悩ましいところだ。

そして気づけば24日じゃん。
皆様にめりくりぃ。
【2006/12/24 04:50】 | 未分類 | page top↑
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