回想のヴィニール
091007_1.jpg
先日の稲穂の写真を見ていて思い出した。

「中学生の頃、イダホって渾名の奴がいましてね」
「いだほ?」
「イダホ」

コドモの呼び名の由来は多くはシンプルである。
小学校の同級生のケケナミは、
字の下手な担任がうっかり彼の本名である竹並を板書したばっかりに、
この名前になった。
「ケケ並」は今でいうエセ倍角文字だ。もう言わないか。

「いやあ、当時NHLグッズ流行ってたんですよ」
「あー、流行ってたね」

スカパーのない時代である。
NFLとかNBAとかNHLとか、誰も試合中継を見たことはない。
ただチームのロゴがカッコいいという理由で、
男子どもは舶来スポーツチームの関連グッズを買い漁っていた。
かく云う私もピッツバーグ・スティーラーズの缶ペンケースとか持ってたよ。
ステーショナリーが流行やオシャレと結びつき始めた、
ごく黎明期のおはなし。

「でね。
そいつの持ってた缶ペンにでっかく『IDAHO』って書いてありましてね。
それで、イダホ」
「なるほど、イダホ」
「イダホ」

アメリカ人はこれをイダホとは読まない。
アイダホは合衆国北西部に位置する州である。
ジャガイモの生産で知られ、
今なおインディアンの居留地を擁する、豊かな自然に恵まれた土地だ。
州都はボイシ。しらねえなボイシ。


ちなみにこの話をしてくれた男は、
当時ビニールと呼ばれていた編集者である。

元気かな、ビニ。
091007_2.jpg
【2009/10/07 11:39】 | 未分類 | page top↑
| ホーム |