黄昏の妖怪たち
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お芝居にお邪魔して来ました。
劇団あぁルナティックシアター&唐沢俊一『黄昏モンスターズ』@下北沢楽園。

http://www.aalunatic.com/stage/090217tasogare/
http://www.enjoytokyo.jp/OD004Detail.html?EVENT_ID=217200

同劇団が今年楽園で毎月かけている「ルナティック・サーキット!」の二月公演です。
昨年九月に好評を博した作品の再演。
ちなみにこのシリーズ公演はあの高須クリニックがスポンサーとして協力しておられる由、
舞台前に座長さんから挨拶がありました。
不況の中、文化芸術事業のサポートを惜しまないタカスさんは偉いと思う。

おはなしはこんな感じ。

人間を脅かす事が出来ない新米妖怪と、
歌手になりたい女の子が織り成すひと夏のファンタジー。
が! そんなところに、
世界妖怪協会から日本妖怪界への300年ぶりの査察の通知。
「ちゃんと妖怪としての責務を果たしていなければ、日本妖怪界を消滅させる」! 
果たして日本の妖怪たちは世界妖怪協会の査察を乗り切れるのか? 
そして、新人妖怪の名前は? 女の子の家族は?
たくさんの笑いを添えてお贈りする、ハートウォーミングなストレートコメディ!
「あなたの 大切なものは 何ですか?」


from公式ページ。
公演中だもんでね。内容に関してこれ以上のネタバレは極力控えます。
以下、パンフから配役をちょいとご紹介。

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倉持ナナ(主人公):麻衣夢
倉持健太郎(その父):渡辺克己
倉持久美子(その再婚相手):別府明華

新米妖怪:藤田由美子
ぬらりひょん:橋沢進一
小豆洗い:大村琴重
天邪鬼:佐々木輝之
雪女:乾恭子
山姥:中村容子
鬼太郎:吉澤純子
猫娘:佐藤歩
子泣き爺:NC赤英
ねずみ男:岡田竜二
狼男:渡辺シヴヲ
九尾の狐:松下あゆみ
口裂け女:菊田貴公
トイレの花子さん:萩原幹大

オノ・ヨーコ:鈴木希依子
ウィルソン伯爵:親川幸世/唐沢俊一
マネージャー:唐沢俊一/豊田拓臣

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なんかフシギな役名が混じってますが、
劇中におけるポジションは見てのお楽しみってことで。

特記事項はその出演者の多さだ。
でっかいハコでの大仰な公演なら演者がマサゴの数ほどいても不思議はないが、
面積的にはあくまでこじんまりとした舞台である。
また、そのような大芝居の頭数の大半はチョイ役であるのに対し、
『黄昏モンスターズ』の人間妖怪取り混ぜた20人近い役どころに、
通行人Aや捨て駒はいない。
全員にそれぞれの人格と見せ場が割り振られており、なおかつ混乱がない。

ひとりふたりの役者のためのアテ書きレベルの芝居なら掃いて捨てるほどある。
が、十数人単位のキャラを過不足なく動かすとなると、
相当にしっかりした台本と人数分の力のある演者が必要なわけで、
なかなかできることじゃないです。
群像劇書くのって大変なんすよ。

ただ、そのような凄味は後で気づいたこと。
上演中はあくまで「面白い人のいっぱい出てくる、楽しいお芝居」である。
ほんと楽しかったよ。

あと、とってもわかりやすい感想を言えば、
女優陣がことごとく魅力的なのがすげえ。
可愛いのから面白いの、和風に洋風、
セクシーにガングロにクールビューティと各種取り揃えてございます。

劇中、主人公が歌う場面がありましてね。
おやミュージカル仕立てと思ったらそんな生易しいものじゃなかったです。
モニターが決して良好とは言えない舞台での歌声に、
完全に圧倒されました。

カラオケ文化が定着してこのかた、
「歌の上手な人」はもう巷に珍しくない。
でもマイク無しの生歌に心打たれる経験ってのは稀だ。
終劇後、CDが出てるって知って思わず買っただよ。
サインして握手して下さいました麻衣夢さん。
http://maimu.cafe.coocan.jp/maimu_jewel/

対する男性陣がまた味わい深いんだこれが。
座長の出しゃばらずに勘どころを押さえた要石的演技は、
まさに妖怪の総帥ぬらりひょんに相応しい。
だからこそ天邪鬼や子泣き爺が生き生きと引っかき回せるってもんだ。
狼男役の渡辺シヴヲさんがいい感じだなと思って後でパンフ見たら、
アーバンフォレストからの客演でした。
同劇団は古い友人が親しくしており、いわば友達の友達みたいな存在である。
世間は狭いことよ。

で、今回の公演を教えて下さった唐沢先生、私が見た舞台はウィルソン伯爵役でした。
伯爵がどのような役柄であるかは内緒ですが、
もうこれがダブルキャストだとは信じられないぐらいのハマりっぷりで。
よく通るバリトンに威圧感と説得力があってね。
なんかもう負けたと思いました。
なんの勝負挑んでんだよ俺。

*

かつてヴァイキングを始めとする北欧の民は、
神々たちと巨人族との戦争が世界を終末に導くと考え、
これを神々の黄昏=ラグナロクと呼んだ。

日本妖怪たちは、その黄昏になにを思うのか。
公演は24日火曜まで。
【2009/02/20 10:01】 | 未分類 | page top↑
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