九月、里山の虫たち

九月の里山詣。夏の名残をさがしに行ったのだが、やや遅きに失した感あり。

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気温は30℃に達しており、蝉の声だけはいまだかまびすしい。

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それでもツリフネソウの花が湿地を飾るようになると、東京の外れに位置するこの里山も秋なのだ。

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蜜は花の奥深くに隠されており、もぐりこんだ昆虫の身体が花粉にまみれるように設計されている。
にもかかわらず、外から穴をあけて蜜だけをちゃっかり掠め取る「盗蜜」をやらかすのがこのクマバチ連中だ。
ややピンが甘いのだが、犯行現場の写真としてアップしておく。

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あざみで吸蜜するのはマルハナバチの仲間の雄と思われるもふもふの個体。

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ダイミョウセセリは無尾翼機のフォルム。

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実際には毒をもたない昆虫が有毒昆虫に似せた容姿でわが身をまもろうとする現象をベイツ型擬態とよぶ。
がんばってハチっぽいコスプレをしているのはアブの仲間。止まり方がツリアブっぽいな。

0917008ひめあかね
ヒメアカネの雄。

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同雌。

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完成! ゴーバスターオー!
雄の尾部が雌のあたまをつかまえているこのハート型だが、どうせこのまま飛ぶならもっとフィックスしそうな合体形がありそうな気がする。
トンボの美意識はよくわからん。

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すいかのような模様の入ったからすうりの若い実。晩秋には熟し、あの真っ赤な冬景色のアクセントになる。

0917012このしめとんぼ
コノシメトンボと目があった。和名は「小さなノシメトンボ」の意。さらにノシメトンボは顔が平たいため「のし面トンボ」なのだという。

0917013こはなばち
葉の上でやすむ小さな蜂は未同定だが、顔つきがコハナバチの仲間であるような気がする。

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喪黒福蔵の目のようにふたつづつ並ぶこの実の形を、昔の人は泥棒の足跡になぞらえてヌスビトハギと呼んだ。

0917014みどりひょうもん
翅がぼろぼろになったミドリヒョウモンの雄。別に弱っているわけではなく、このまま元気に飛び回っている。

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大好きなアキノノゲシの薄黄色の花を撮っていたら、赤いハムシが遊びに来た。

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白花や黄花もあるが、やはりこのブラッディな深紅がヒガンバナにはよく似合う。

0917017みかどとっくりばち
ヒナタイノコヅチの花序に遊んでいるのはミカドトックリバチか。

0917018すずばち
乾いた砂利道に巣材を探すスズバチ。
ぱっと見アシナガバチのような色味とサイズだが、飛びすがたと腹部の構造がちがうのでそれとわかる。
蛾の幼虫を獲物にする狩人蜂だ。

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可愛らしい、きのこの壺庭。

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いまだに現場で同定に迷うアキアカネ雄。今回は腹部横の黒線と胸の模様を参照して決めた。
フヨウとムクゲの違いとかもそうだが、毎年「ああそうだったっけ」と思うのに次の夏が来ると忘れている。難儀な忘却力だ。

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ちゃんとおんぶしてるのに会ったのは意外と久しぶりだったオンブバッタ。もちろん、小さい方が雄。

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川面を泳いで逃げ、対岸に上がってひと息ついたエンマコオロギの雌。雄は翅に発音器官があるため、背中に複雑な模様があるからすぐにわかる。

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夏に比べてずいぶんその数を減らしたヤマアカガエル。要は旬を過ぎているので、心なしかアンニュイな佇まいである。

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着物のサイズが合っていない。

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点在する田んぼではおそらく農薬を使用しておらず、この時期にはイナゴ天国になる。
バッタの顔つきがどこか精悍な印象があるのにくらべ、なんとなく抜け作風味でよろしい。

0917026ほおずきかめむし
和風なテイストを放つホオズキカメムシの歩き姿。

0917027おにやんま
本日のハイライトは体長10センチに及ぶ本邦最大級のトンボ、ご存じオニヤンマ。
運よく休息地点で近づけたためばっちり静止画が撮れて嬉しい。

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別角度から。格好いいぞちくしょう。

0917029ひなばった
ヒナバッタ。形こそトノサマやクルマバッタに近いがふた回りほど小さい。
枯草に前足をかけているのがなんだかおかしいポーズである。

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春の桜と秋の彼岸花の花期は短い。1~2週間でピークを過ぎ、そこを境にして景色はきっちりと彩りを変えてゆく。

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だから、もうここからは本格的に秋だ。
【2013/09/18 16:54】 | 未分類 | page top↑
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