読んだ本・読んでる本・読む本
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・『ぶらぶらヂンヂン古書の旅』北尾トロ 風塵社
ダヴィンチで一緒に仕事させて頂いてるトロさんの、
全国古本行脚の旅行記。
古書店好きとして頷ける箇所がすげー多かった。
信州大出身の若い知人ってあの男だな。フフフ。

トロさん自身も古本屋さんであるだけに、
店に対する視点はときに厳しく、それでも優しい。
一読、ぶらり旅に出たくなる好著。

・『小説十八史略 傑作短編集』陳舜臣 講談社文庫
結構前に買った積読本をようやく読了したもの。
そもそも十八史略が好きだし、
陳舜臣の小説十八史略シリーズも大好きだ。
常々「生まれ変わるなら19世紀のロンドンか紀元前の中国」と
標榜している私である。
焼いた鉄柱の上歩かされたりちんこ切られたり、
色々大変な世界だけどな。

本書は史実に題材を取り、
陳舜臣が縦横にその筆を揮った短編小説集。
秦の始皇帝暗殺を謀った稀代の刺客荊軻のエピソードに始まり、
古代中国の任侠の士たちの魅力を描き切った快作である。
しかしこんなスケールの大きな歴史の上に、
現在の中華人民共和国が存在していると思うと実に微妙な気分になる。
なんかもう少し頑張ってはもらえんだろうか。色々と。

・『チルドレン』伊坂幸太郎 講談社文庫
待望の文庫化。
家裁の調査官の息子としては、
相当リアルに現場を描いていると思う。
陣内みたいな人がいるかどうかは別として。
連作短編集だが、
ぐるっと繋がった話がちゃんと閉じているのはさすがの構成力。
テイストは彼の作品としてはやや軽め。
『陽気なギャング』シリーズに近い、肩の力を抜いて楽しめる読み物。
重いのが読みたい人は、
『グラスホッパー』がやはり文庫化されたのでそちらをどうぞ。
見事なハードボイルドです。

・『ふたりごと自由帳』小坂俊史/重野なおき 芳文社
4コマの泰斗である両先生が、
コミティアで発表してきた作品群をまとめたもの。
よく知ってる人たちの著作なのだけど、
それだけの理由じゃわざわざ取り上げないよ。
自由帳とは卓抜なネーミングであり、
縛りから解き放たれたピュアな作家の初期衝動がここには詰まっている。
だから読むと漫画が描きたくなる。
それってかなり凄いことじゃなかろうか。
珠玉の一冊だと思います。お世辞抜きで。

・『サム・ホーソーンの事件簿V』エドワード・D・ホック 創元推理文庫
ちょうど今読んでる本。
異常な多作家であるホックは、
手塚治虫も顔負けのシリーズキャラクターを抱えていたりする。
タマ数が多いだけにそれなりの出来不出来もあるのだが、
不可能犯罪をテーマにしたこのサム・ホーソーンシリーズは、
ほぼ外れがない。
老医師の回想というテンプレートで語られる数々の謎解きは、
奇抜でありながらあくまでフェアプレーに徹している。
1~2年に1冊のペースで木村二郎による邦訳が刊行され続けており、
この5冊目が今年出た最新刊。
古典ミステリファンに特にお勧めの作品っす。

・『日本のロゴ』成美堂出版
これから読む本。
各種入門書で知られる成美堂がどういう風の吹き回しか世に問うた、
企業や商品・老舗・ブランド・美術館・博物館その他のシンボルマーク、
ロゴタイプの集大成と解説。
パラパラめくるだけで本邦の意匠デザイン史が俯瞰できるのだ。
クレディセゾンや大日本印刷のロゴって田中一光の仕事なんだな。
へええ。

カルピスや味の素、全日空旅客機のデザイン変遷紹介などもあり。
さらに今をときめくデザイナー佐藤可士和・榮久庵憲司インタビューや、
北原照久による玩具ロゴの解説も入ってオールカラー1300円。
買いでしょうこれは。

あと何冊か読む予定の本があるのだけど、
咄嗟にどこにあるかわからなかったりするのは毎度のこと。
困ったもんじゃのう。
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【2007/08/26 21:09】 | 未分類 | page top↑
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